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眼(目)の症状から考えられる眼の病気の症状  眼の症状と病気の種類

眼の症状 病気 眼の病気にも様々な症状があります。家庭の医学などの本で、症状別からどんな病気かを判断するものがありますが、自己判断は危険でもあります。症状を軽く考えず、必ず眼科専門医の診察を受け正しい治療をして下さい。早期治療が必要な場合には、特に要注意です。
下記に幾つかの症状と考えられる病気を記載しています。

 ■症状が同じでも病名が違うものも沢山あります。
 ■早期治療で治療できる病気もあります。

年齢とともに、眼の病気の種類もかわってきます。最近では、人類史上経験の無いほどに眼を酷使している状況が絶えず続いており、視力低下に伴う健康障害にもおよぼす程になっています。一生涯使う眼の大切さを充分理解していただき、また症状から早期治療の為の準備をしていただく為の資料としてご利用いただければと考えています。

 

症状別 考えられる異常

目(眼)の症状・異常

 しょぼしょぼ、ゴロゴロ、こそっぽい、べたべたする、ぱさぱさする、ぼやんとする、ちくちくする、まぶたが重たい、眼が乾く、まぶしい、眼が痛い(眼の奥も)、くもって見える、ねちゃねちゃする、痒い

症状 考えられる異常
充血 赤い 結膜炎、眼精疲労
出血 白目が真っ赤 結膜下出血
まぶたの腫れ 眼瞼炎、眼瞼皮膚炎、麦粒腫
めやにが出る 結膜炎、流行性角結膜炎、アレルギー性結膜炎
目が痛い 眼痛 頭痛 吐き気 眼精疲労、急性緑内障、眼圧上昇 屈折異常(メガネ、コンタクトレンズが合わない)
まぶしい 電球・信号機が虹がかる 白内障、角膜の障害、ぶどう膜炎(角膜炎、びまん性表層角膜炎)
しみる コンタクトがくもる 見えづらい 角膜の障害、視力低下、眼底出血
かすむ くもって見える 白内障
黒いものが見える 虫のようなものが飛ぶ 飛蚊症、硝子体剥離、網膜剥離
チカチカする 頭痛 吐き気 閃輝性暗点
二つに見える 複視
二重に見える 乱視
部分的に見えないところがある 緑内障、脳梗塞等による視野障害
ゆがむ 黄斑変性症

眼の部位別症状・異常

硝子体に感じる異常

ゆがむ、見えにくい、黒い物がぶらさがっている感じ、黒い物が飛ぶ、あわつぶが見える、光が走る、ちかちかする

角膜への症状・異常

 黒目にあたる部分を角膜といいます。角膜は目に入ってくる光を網膜上に焦点を合わせるために強い屈折力を持ち、物を見るための重要な役割を持っています。従って角膜が何らかの原因で病気になり、濁ったりいびつになったりすると視力が低下します。
角膜疾患の主なものには、
「角膜ヘルペス」、「帯状ヘルペス性角膜炎」、「目ぼし(角膜片雲、角膜班、角膜白班)」、「細菌性角膜漬?」、「はやり目(流行~角結膜炎)」、「びまん性角膜上皮症(点状表層角膜症)」、「CLによる上皮障害」、「再発性角膜上皮びらん」、「ドライアイ(乾性角結膜炎)」、「翼状片」、「円錐角膜」、「紫外線障害(雪目)」、「角膜移植とアイバンク
があげられます。

症状 虹彩炎

虹彩はぶどう膜の1つで、瞳孔の大きさを調節する器官です。
虹彩に炎症をおこす病気のことを虹彩炎といいます。(虹彩の前の前房という透明な液体の入った部分に濁りが出て、ものがかすんで見えたり見にくくなったりします。まぶしく感じたり、また痛みが出ることもあります。)膠原病などに合併して見られることもありますが、原因不明なものも多く、再発しやすい病気です。

結膜への症状・異常 結膜炎疾患

結膜とは、眼球表面の白目の部分と瞼の裏側を覆っている薄い透明の膜の事をいいます。この結膜に炎症が起こることを結膜炎といいます。
結膜炎疾患の主なものには、
単性結膜炎、カタル性結膜炎、濾胞性結膜炎、偽膜性結膜炎、細菌性結膜炎、ウイルス性結膜炎、アレルギー性結膜炎、プール性結膜炎、フリクテン性結膜炎、春季カタル、流行性角結膜炎(はやり目)、気性出血性結膜炎、咽頭結膜熱(プール熱)、急性単純ヘルペス性角結膜炎、結膜掻痒症、結膜ろ胞性、単純ヘルペス性眼瞼結膜炎、クラミジア結膜炎
などがあげられます。

各症状は以下のようになります。

〔単性結膜炎〕 軽い充血があるだけのものをいいます。
〔カタル性結膜炎〕 結膜に充血と腫張があるものをいいます。
〔濾胞性結膜炎〕 多数の濾胞が出現するものをいいます。
〔偽膜性結膜炎〕 灰白色の膜ができるもので、結膜から剥がすことができます。剥がれないものは膜性結膜炎といいます。
〔細菌性結膜炎〕 カタル性で、ねばい膿性の眼脂が出ます。
〔ウイルス性結膜炎〕 急性濾胞性で、涙のようにさらっとした眼脂が出ます。
〔アレルギー性結膜炎〕 慢性の場合には結膜が白っぽく濁るだけのものが多いですが、春季カタルのように大きな乳頭を形成するものもあります。多くの場合眼脂に好酸球が認められます。
〔流行性角結膜炎〕 アデノウイルス8型や19型というウイルスが結膜に感染したもの。この症状は非常に強く涙がたくさん出て、目に何かが入っているようにコロコロします。

眼瞼への症状・異常

眼瞼は、眼球の機械的な損傷と乾燥を防止する役割をしています。

眼瞼疾患の主なものには、
麦粒腫、霰粒腫、眼部帯状疱疹、眼瞼ぜい皮(子供の内反症、さかさまつ毛)、眼瞼炎(眼瞼緑炎、眼瞼皮膚炎)、眼瞼下垂、眼瞼ヘルペス、上眼瞼後退症、眼瞼内反、睫毛乱生症、眼瞼弛緩症、眼瞼のクインケ浮腫、眼板腺分泌過多症、眼瞼黄色腫、先天性眼瞼下垂、老人性眼瞼下垂、線維性痙攣、眼瞼痙攣、間代性眼瞼痙攣、眼瞼気腫
などがあげられます。

眼瞼の悪性腫瘍:A.基底細胞癌 B.扁平細胞癌 C.腺癌 D.悪性黒色腫

眼瞼の良性腫瘍:内角贅皮、眼瞼皮膚炎、結膜炎、アレルギー性結膜炎

各症状は以下のようになります。

〔麦粒腫〕 眼瞼の一部が赤く腫れて痛む、汗や涙の分泌腺や毛穴から細菌が感染したもの。眼瞼の広い範囲に病変がおよんだものは眼窩蜂窩織炎、化膿して膿がたまったものを眼瞼膿?という。
〔霰粒腫〕 眼瞼の中にできた小さな固い腫瘤。自然に治ることはまずありえません。いずれは手術をして霰粒腫を包んでいる袋ごと摘出しないと治りません。
これによく似ていてまれに癌であるケースがあります。
老人にこのようなものができたら注意が必要です。
〔眼部帯状疱疹〕 ウイルスが感染したもので、額や眼瞼の皮膚に三又神経の分布に従って小粒大の発疹が多数できます。
〔眼瞼ぜい皮〕 4~5才になって顔がひきしまってくると治ることが多いので、様子を見ます。
〔眼瞼炎、眼瞼緑炎、
 眼瞼皮膚炎〕
眼瞼皮膚に細菌が感染した赤く腫れたもの。
山田眼科